旧四高の文化遺産の見学(2)旧四高の実験機器の続きで、さらに多くのものが展示されており、実際の原理を実験機を使っての授業で、より分かりやすかったのではと思う。明治政府が導入した近代的な教育は、実験を重視したもので、日本の近代科学史・教育史を明らかにするうえで四高の物理実験機器は、非常に高い資料だという。物理実験機は総数700点以上に及び、学術性とともに、工芸品としての美しさとアート性を備えたものである。
火花の長さを図る「火花長測定器」、ほかに「熱電計」や「光学的眼球模型」もあった。
「ラジオメータ」は、真空に近いガラスのボールの中に、片面医白、もう一方が黒の羽根車がある。黒い面に接触する気体が温められて活性化し、羽根車が回転するという。
これらの物理実験機器も他に、自然史資料として残っているのは少ないが、「教育掛図・標本」なども展示されていた。
広い部屋にある棚には、まだ展示されていない多くの実験器具が保管されているようだ。
旧四高の「物理化学教室」があった建物は、そのまま現在、愛知県犬山市にある「明治村」に移築され残っている。以前、「明治村」に行った時に入ったが、中に「階段教室」があったことを覚えている。