13代藩主の能登巡見巡り(9)岡部家①の続きで、さらに岡部家の内部を見る。
下写真の部屋からは「奥座敷」が見える。
13代藩主斉泰が能登巡見の際に「岡部家」に本陣として泊まった時に使われたのは「奥座敷」の部屋である。大きな座布団や桐工芸の火鉢、ひじ掛けなどが置かれていた。また、床の間には、「岡部七左右衛門画像絹本着色」の掛け軸が掲げられている。
藩主が来るということで、村人には「諸事心得御触書」が出されている。例えば「巡見使の訪れる日には、農業緒稼を中止し、村役人方で巡見使を迎えるべく手伝いをすること」や「巡見使が家の前を通る時には、家主は袴を着け、箒をそばにおいて平伏すること」など9項目の触を出している。
池の周辺には灯篭や石が配置されている。
主屋の裏は崖になっていて、鬱蒼とした森となっている。周辺の山はすべて岡部家のものだったという。
岡部家の近くにある「宝達山」は、1500年代にはよく金が出てきたといわれている。今も当時の坑道の入口だけが残っているという。その宝達山の金山に関する古文書