その看板の後ろには全面に葉で覆われた池があり、隅の方に赤い「スイレン」が咲いていて、周りは自然豊かなところである。
その脇に大きなログハウスがあり、そこが「ビタルコーヒー」の店である。
店内にはすでに何人かのお客さんが入っていたが、常連客のようだ。この立派なログハウスは後で聞いたらもう20年以上経っているという。
ここでは、医学博士と工学博士が共同開発したという「遠赤外線焙煎コーヒー」や「水素焙煎コーヒー」が頂ける。
「ビタルコーヒー」の特徴は生豆の厳選や不良豆を徹底的に取り除き、戸室石使用の遠赤外線機を使って焙煎を行い、コーヒー豆に均一に熱が伝わり、豆の組織を壊すことなくやきあがり、特にコク、キレの良さが特徴という。
「水素焙煎コーヒー」は、水素でコーヒー豆の酸化を防ぎ、水素を入れることで豆本来の香味・風味 が出てくるという。
コーヒー博士が開発した健康に良い、右が「テアニンコーヒー」、中央が「水素焙煎コーヒー」、左が煎餅の「プラ煎」で、生姜風味で「カルシウム」、「マグネシウム」を多く含んだ骨粗鬆症や便秘の予防になるという。
この店にいたのは名物先生の「イグ・ノーベル賞」も受賞したというコーヒー博士の「廣瀬幸雄」金沢大学名誉教授で、この人と話することができた。
小さい時から、疑問を持ったことは解明したいという探求心があり、発明のヒントは、日々の生活の中で、それを見逃さないよう、気になったことはノートに書き留めているという。40歳から始め、ノートは今では年に120冊以上になるという。以前のヒントを読み返し新たなものができるというすごい先生だ。
この人の研究で思い出されるのは、兼六園の「明治紀念之標」の「日本武尊」の銅像になぜカラスが止まらないのかを解明して、カラス撃退法を開発したことで「イグ・ノーベル賞」をもらったことである。銅像の下に「三すくみ」の「へび」、「がま」、「ナメクジ」とよく似た自然石があるが、「へび」が「ナメクジ」にやられるのが分からないということで、実験をし、「ナメクジ」が通った道に「へび」を通らせると、次の日に木の上で本当に死んだという面白い話がある。
店の後ろの敷地にいくつかの建物があったが、ここで「赤外線焙煎コーヒー」などをつくっているのであろうか?